内容説明
ロケット戦闘機「秋水」に、搭乗を命じられた青年たちのあまりに峻烈な夏を、三吉眞一郎が鮮やかに描く!!感動のデビュー第二作。
著者等紹介
三吉眞一郎[ミヨシシンイチロウ]
1951年、静岡県静岡市生まれ。2011年、広告代理店アサツーディ・ケイを定年退職し、作家活動に入る。2013年11月、処女作『翳りの城』を発表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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馨
9
よく調べられているなあとは思います。ただ調べられた内容は全部書きたいがために短いストーリーの中に詰め込みすぎ感もありました。戦争末期に登場した『秋水』のパイロットたちから見た戦争。犬死するなと最期まで部下を護った大塚大尉が凛々しく、かっこよすぎ。大塚大尉や戦死した仲間により生かされた主人公や生き残った戦友たち、彼らの犠牲の上で生かされていることは現代の私たちも勿論そうです。大塚大尉の妹と結ばれるのは…よく聞く話でした(笑)2014/09/27
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
4
「翳りの城」とは違った正統派的な作品、なかなか良かったと思います♪2015/05/31
ぶーにゃん@積ん読本解消中
4
太平洋戦争末期にナチスドイツから潜水艦で運ばれてきたロケット戦闘機Me163コメートの設計図を基に作成された「秋水」の開発を巡る物語。高度1万mから日本本土を爆撃するB29に既存のレシプロ戦闘機では性能不足で効果的な迎撃ができずにいる航空隊の状況、歴戦のパイロットが払拭し技量不足のパイロットが大半を占めている海軍内で兵器の優越ではなく精神論がまかり通り作戦責任者が主張する体当たりの強要、宗教に走る指揮官が部隊の荒れた雰囲気を十分に感じました。生き残った人を丹念に取材して作り込んだことがわかる作品です。2015/04/10
kikizo
2
本当にこんな上官たちがいたのだろうか?と疑問視しながら読みました。最後の展開も予想通り。しかし、上官の死に様には感動してしまった。人間のことを少しも考えていない武器。戦争は絶対にやめてほしい。 2014/09/20
Cazuo Tanaka
1
実話に基づき、「永遠の零」同様のシナリオだね。なかなか、泣ける本であった。たぶん、これも映画になるんだろうな2014/11/17