内容説明
年2回狩りたての恐怖を世に送り出している「超」怖い話シリーズであるが、昨夏10年に及んだギリシャ文字編がΩ(オメガ)をもって終了した。そして一足先に「干支」編をスタートさせた冬に引き続き、夏もいよいよ新たな伝説の一歩を踏み出した。名付けて「十干」編、さらなる進化を目指す次の10年への幕開けである。たった独りで夏を取り仕切る松村進吉入魂の新章は、攻撃的でありながら静謐、人間の本能に直接訴えかけるような恐怖に満ち満ちている。シンプルに怪を抉り、奇の本質に迫らんとする実話怪談の凄み、とくとご覧いただきたい。
目次
交差点
仔育て
厭な病院
先触れ
建築中
先達
留守番
忌谷
イノキ
ヤマダだよ〔ほか〕
著者等紹介
松村進吉[マツムラシンキチ]
徳島県生まれ。2006年「超‐1/2006」に優勝しデビュー。2009年からは五代目編著者として『「超」怖い話』夏版を牽引する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夢追人009
148
最近よく読んでいる松村進吉さんの才能は本物だなと思いますね。誠に不気味な話を聞き込んで語り上げる腕は確かだなと実力に感服しましたね。『先達』建材メーカーの営業職の稲葉氏は他社の同業者のA氏と親しくしていたが最近になって彼の心の変調を感じ始める。そんな或る日A氏は自動車のガラスに自分を写して「なにか俺の顔に四角い枠が見えるんだよ。D工務店のB氏と俺だけにあるんだ」と言う。その翌週にA氏は自社の倉庫で首を吊って死に、言葉通りに黒い額縁に収まってしまう。D工務店のB氏もその月の内に自動車事故で亡くなったらしい。2020/08/10
ゆみきーにゃ
50
《購入》またまた実話怪談。特段怖~いお話はなかったかな。2017/04/09
かおりんご
25
ホラー。はじめにのところで、「この本はお祓いしていないから、何か不思議なことが起こっても自己責任で」と書かれていたから、どんだけおどろおどろしいのかとドキドキ期待をしたけれど、そんなでもなかった。もはや、うすぼんやりとしか内容を思い出せない。怖いよりも、不思議だったり、気味が悪い話が多目。2021/02/16
ラルル
25
ラストの話とあとがき以外あまり印象に残っていない…軽めなのか自分が慣れてしまったのか? ラストの話は何とも厭~な感じです2015/08/26
パブロ
14
やっぱり基本に忠実ってことが一番なんですね〜。精神病とかの突き抜けた話題は違う本でまとめて、この実話怪談の老舗である『「超」怖い話』では王道で行く。私はあとがきで書かれた文章を読んで、そんな著者の宣言を感じました。うん、無骨でキッチリ怖がらせてくれる実話怪談の数々。ギリシア文字から新シリーズに変わった夏版の『「超」怖い話』へ向けたしっかりとした指針を見させてもらいました。うん、こうなったらこっちも見届けさせてもらいますよ、これからもず〜っと!2014/08/11