出版社内容情報
怪幽録シリーズ、実話コレクションシリーズ、怪談奇聞シリーズの中から選ぶ最恐怪談に書下ろしもたっぷり収めた小田イ輔ベストオブベスト!
内容説明
異様で不可思議な話を引きつける希代の怪談蒐集家・小田イ輔のデビューから5年間にわたる恐怖の軌跡を纏め、書き下ろし怪異譚4篇を加えた初の自選ベスト集!金縛りに遭った体験者たちが語る、とある共通点と恐ろしい真実「金縛りに関して」、何となく居心地が良かった場所にはおぞましい云われがあった「彼女の良い場所」、帰省先の大きな木造家屋で微かに覚えた違和感は、怪奇現象となって襲い掛かる「齧るもの」などを収録。何気ない日常の裏側には、歪で昏い穴がぼっかりと大きな口を開けて、あなたを待っている…。
著者等紹介
小田イ輔[オダイスケ]
『FKB饗宴5』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
244
小田イ輔さんの自薦傑作集ですね。ベストですが新鮮な気持ちで読めましたね。読み終えた感想としては例え怖さという面では十分ではなくても、一編一編に心に響く物が確かにあるという事ですね。著者の込めた強い思い入れに触れる意味でも大いに読む価値のある一冊だと思いますね。『ポックリ逝きたい』昭和50年代、Dさんが子供の頃に住んでいた村の辻のお堂にあった地蔵を、どこかの婆さんが「そろそろポックリ逝きたい」って手を合わせたら本当にポックリ逝っちまったという噂が村中に広まっていわゆる「ポックリ地蔵」に生まれ変わったという。2021/05/30
HANA
70
実話怪談集。この著者の本は最初から読んでいるんだけど、自選集まで出せるようになったかと感慨頻り。内容も派手さは無いものの、タイトル通り道にぽっかりと穴を見つけたような、そんな不安感溢れる作品ばかりで満足できる。特に「因果の行方」や「偶然と責任」「きづけばか」なんかの持つ怖いとはまた違うんだけど、もやもやした感じがいつまでも後を引く感覚、これなんか他の怪談ではまず味わえないものだと思う。他にも「時代は変わって」等の技巧を凝らした作品も目立って。こういう集成を読むとこれからも著者の活躍に期待したくなります。2020/02/11
さりぃ
19
#実話怪談 自選集 魔穴 #小田イ輔 自選集なので読んだことのあるものもあったが、 書き下ろしなのか読んだことのないものもあって良かった。 『滑り台にて』『雨を集めた日』『図書館の子供』 『在宅介護』『落下と思春期』『良い方の娘』 『その日の朝』『隠れさしてください』『家族の都合』 『ループ』『脱衣場』『齧るもの』 辺りが秀逸。怖かった。2020/02/07
やんも
17
喧嘩になりそうな取材相手とのやりとりが好きなのだが、その手の話で、背筋がスゥーッとするのは認識のズレを感じる話。会話がかみ合わないどころではなく、まったくもって取材相手自身が、彼岸に立っているのではないかと感じるとき、スゥーッとするのです。2020/01/05
まさや
13
#読了 #kindleunlimited 不思議な怖い話。オチがよく分からない話にリアリティを感じます。2020/08/07