内容説明
怪談の大本命と言えば、百物語。怖い話を百重ねると本物の怪が降り立つという昔ながらの言い伝えに則り、本書も体験者・目撃者の実在するリアルな怪異だけを百詰め合わせた。「百話の怪談は短くも鋭い。有無を言わせず襲いくる怪異、思考を停止させてしまうほどのスピード感、そしてなまじの詮索をも拒絶するエニグマ感。それらは、鎌鼬の如く刹那の斬撃で手酷い疵を負わせていく、悔れないものばかりである」。そう、けして瞬きしてはいけないのだ。しかと眼を開き、この恐怖を網膜に焼きつけていただきたい。真の怪は、あなたが目を瞑る隙を狙っている。魂をとられぬよう、ご用心…。
目次
遠泳
ホバークラフト
カタッ、カタッ
タオルケット
検証実験とその成果について
俺を見ろ
前門の狼
衝撃
劇場
モールス信号〔ほか〕
著者等紹介
加藤一[カトウハジメ]
1967年静岡県生まれ。人気実話怪談シリーズ『「超」怖い話』四代目編著者として、冬版を担当。また新人発掘を目的とした実話怪談コンテスト「超‐1」を企画主宰、そこから生まれた新レーベル『恐怖箱』シリーズの箱詰め職人(編者)としても活躍中である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ラルル
30
良かった!短編怪談が沢山詰まってサクサク読めます。新耳袋と雰囲気が似ていて良いカンジです。狐狸妖怪話有。「はさみうち」は怖かった〜 「ナンパ」は中央線沿線だそうで、どこなのか気になります2017/07/06
ナチュラ
12
夏の時期に途中まで読んでいて忘れていた。ようやく読了。 ヤクザの幽霊にボコボコにされるとか、チップを渡さないと手荷物を荒らすホテルマンの幽霊とか、出合いたくない。 稀に福の神のような良い霊もいるようだ。 怪奇現象のようなものから、祟り、妖怪のようなもの、ちょっといい怪談話など、百話が詰め込まれている。2015/12/22
澤水月
11
ブルタルファストコアに超短い話が百。中で面白く筆者は誰かと確認するとほとんど神沼三平太氏でびっくりした。しかし「前門の狼」は酷い酷すぎるこんな酷い怪談見たことない(最上級に褒めてます)、こっわーい!他はねこや堂氏「無垢な幽霊」は一生忘れられないタイプの珍しさ、高田公太氏の「喫煙所 二編」に身につまされ感ひしひし感じる。竹怪談は後半に誤植多くなる傾向を今まで感じていたがなぜか本書は滑り出しほとんどの話に誤植があり後からは気にならなくなるという不思議現象…?2014/07/29
猫子
10
【日本の夏は、やっぱり怪談<其の一・和編>(8月1日-10日)】実話怪談。「恐怖箱」シリーズ。三人の収集家共著。今回はちょっと不思議なお話が多かったかな。前々作「百聞」前作「百舌」に続き百物語形式であるので、怖い人は99話でやめた方がいいかもよ(´ω`)2014/08/04
そうさん
8
面白かった。新耳袋に近い感じがした。読みやすい!2019/06/08