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「顔がないんだ、ぬっぺっぽうみたいにさ」
藤沢宿で働くお初は、自分の色男である勝道にそう言った。
「目も鼻も口も耳もない、ぺろりとした顔のそいつが、いつも出てくるんだ」
怖いものなどない破戒僧の勝道だが、なぜか「ぬっぺっぽう」だけは恐ろしかった。
「この悪夢を祓ってくれる、良い神社仏閣はないものかねえ」
勝道は、お初を江島明神の弁財天詣でに誘う。
その地に伝わる哀しい身投げ話など知りもせずに。
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