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2030年日本の向かう先はどこなのか。都市計画、経済学、社会学、メディア、政治学の次世代を代表する知性が分野を横断して論じる。
第Ⅰ部は、若手の論客、安田洋祐氏と西田亮介氏が、経済学と社会学の視点から未来を見渡す「武器としての社会科学」の可能性を論じる。西田氏はメディアのあり方を、安田氏はゲーム理論で言う「ゲーム」を取り上げる。
第Ⅱ部は、ノンフィクション作家として稲泉連氏が東京パラリンピックを題材に「ストーリー」、政治史家の村井良太氏が佐藤栄作政権という「ヒストリー」を描く。戦後の物語り方を問いかける、いわば「物語る歴史」がテーマである。
第Ⅲ部は、饗庭伸氏と牧原出氏が、都市計画・国土計画を素材に空間の変化をとりあげる。饗庭氏は都市のスポンジ化と過去に縛られがちな「経験の檻」を「反転」させようとするのにたいし、牧原氏は国土計画からフラット化する世界へと空間イメージを拡げつつ、空間を回転させる「パノラマ」を提案する。
はじめに
第Ⅰ部 武器としての社会科学が斬る2030年
第1章 新しい経済圏の出現は可能か――市場・利他・社会規範(安田洋祐)
第2章 2030年のメディアの公共性――多様性から共通性へ(西田亮介)
第Ⅱ部 「ストーリー」としての戦後史――「1964」から「2021」へ
第3章 パラリンピックの歴史と文脈――その起源と、戦後日本における受容(稲泉連)
第4章 政治史から振り返る戦後――1960年代と2020年代(村井良太)
第Ⅲ部 「欲望」が回す2030年の「パノラマ」
第5章 退場する都市空間と「国土の身体化」(饗庭伸)
第6章 パノラマの21世紀へ――メディアイベントへの「カウントダウン」(牧原出)
「2020年代の日本と世界」研究会 開催一覧
編著者・著者紹介と執筆担当章
著者情報
牧原出[マキハライズル]
東京大学先端科学技術研究センター教授。1967年愛知県生まれ。東京大学法学部卒業、同年助手。東北大学法学部助教授、同大学大学院法学研究科教授を経て現職。2011年博士(学術)。専門は行政学・政治学・政治史
安田洋[U6]{FA4F}[ヤスダヨウスケ]
大阪大学大学院経済学研究科教授。1980年東京都生まれ。東京大学経済学部卒業。最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し経済学部卒業生総代となる。米国プリンストン大学へ留学して2007年にPh.D.(経済学)を取得。政策研究大学院大学助教授、大阪大学准教授、リスボン大学客員研究員などを経て、2022年7月より現職。専門はマーケットデザイン、ゲーム理論。American Economic Reviewをはじめ、国際的な経済学術誌に論文を多数発表
西田亮介[ニシダリョウスケ]
東京工業大学リベラルアーツ研究教育院准教授。1983年京都府生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。同大学院政策・メディア研究科修士課程修了。同政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学。2014年に慶應義塾大学にて、博士(政策・メディア)取得。同大学大学院政策・メディア研究科助教、中小機構経営支援情報センターリサーチャー、東洋大学、学習院大学、デジタルハリウッド大学大学院非常勤講師、立命館大学大学院特別招聘准教授等を経て、現職
稲泉連[イナイズミレン]
ノンフィクション作家。1979年東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。『ぼくもいくさに征くのだけれど―竹内浩三の詩と死』(中公文庫)で第36回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞
村井良太[ムライリョウタ]
駒澤大学法学部教授。1972年香川県生まれ。神戸大学大学院法学研究科博士課程修了。博士(政治学)
饗庭伸[アイバシン]
東京都立大学都市環境学部教授。1971年兵庫県生まれ。早稲田大学理工学部建築学科卒業、同大学大学院修了。博士(工学)。東京都立大学助手、同大学都市環境学部准教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)