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伝統的なお墓、散骨葬、樹木葬、ゼロ葬、合葬墓、手元供養、永代供養、公営墓地……そして昨今増加している、墓じまい。これらを組み合わせる方法もあるという。現代は葬送のスタイルも多様化しているのだ。どんなふうに生きたいかと同じで、どんなふうに死にたいかは各人が心のおもむくままに決めればいい--。
本書は、浄土真宗本願寺派の女性僧侶である著者が、お墓をめぐる現代事情を解説し、葬送の歴史と変遷を紐解き、これからのお葬式・お墓の捉え方を指南する。令和を生きる尼僧が、“商売あがったり”になったとしても伝えたい、現代日本の弔いにおいて「最も大切なこと」とは。見送る人も逝く人もきっと安堵する一冊。
はじめに--お墓の在り方が変わってきた
第一章 お墓をめぐる現代事情
悩み多きお葬式とお墓の問題
長い老後、のしかかる介護
介護で見えてくる親の死
お墓が遠い
実家の墓じまいを希望する人の増加
増える一人世帯と「多死社会」
進む寺離れ
遠くのお墓より近くの納骨堂
第二章 個人化するお墓
死んだ人は天国へ行く?
お寺を守ってくれる檀家はもういない
先祖代々の墓と言えども、せいぜい三代
土葬と仏壇はセットだった
核家族化とともに薄れる「家」への帰属意識
個人的なお墓への希求が始まる
第三章 多様化するお墓
イサム・ノグチの遺灰
灰になる--ガンジスの流れに乗って
海への回帰「散骨葬」
ブームが続く「樹木葬」
「ゼロ葬」!
鳥辺野の記憶--「合葬墓、合祀」
「手元供養」もアリ
これでおしまい「永代供養」
「公営墓地」の安心
終章 心のおもむくままに
修羅場は珍しくない
女性とLGBTQの問題と
合同墓、共同墓に集う
心のおもむくままに
おわりに--多様性の時代に希望を見出す