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現代日本語を語る上で欠かせない外国文学の翻訳。
作家は何を求めて原文と向き合い、何を得たのか?比較文学の第一人者の秀作評論
二葉亭四迷、森鴎外の例を待つまでもなく、作家による外国文学の翻訳は日本近代文学の成立に決定的な影響を及ぼした。
大正期にも谷崎潤一郎、佐藤春夫、芥川龍之介などが積極的に翻訳を行い、自らの文体を磨き、創作の幅を広げてきた。
その頂点とも言うべき存在が村上春樹であり、アメリカ文学の受容と翻訳の取り組みがなければ、
現在の村上文学は存在しなかったと言っても過言ではない。
作家たちは果たして何を求めて外国文学の原文と向き合い、何をそこから得たのか?
日本語と日本文学に、翻訳はどんな影響を及ぼしてきたのか?
比較文学の第一人者が、多様な視点から「作家の翻訳」を考察する、畢生の秀作評論。
翻訳者、翻訳志望者はもとより、日本語と日本文学に関心のある読者、必読の書。
(※本書は2011/8/25に株式会社 武田ランダムハウスジャパンより発売された書籍を電子化したものです)
著者情報
井上健[イノウエケン]
1948年、東京生まれ。東京大学大学院比較文学比較文化専攻修士課程修了。神戸大学助教授、京都大学助教授、東京工業大学教授を経て、現、東京大学大学院総合文化研究科教授。前日本比較文学会会長(2007‐2011年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)