商品詳細《私たちの心には、“彼女”のかけらがあるから》
女性への暴力や不条理が激しかったころ、美術家として作家として、時代に先駆けて生きたシム・シソン。
ユーモアを忘れずにたくさんの仕事をし、二度結婚して四人の子供を育て、世の評判をものともしなかった人。
そんな〈家長〉にならい、自由に成長してきた子供と孫たちは、彼女の死後十年にあたり、ハワイでたった一度きりのちょっと風変わりな祭祀を行うことにするが……
『フィフティ・ピープル』『保健室のアン・ウニョン先生』のチョン・セランが贈る家族三代の物語。韓国で16万部を突破した待望の最新長編小説。
――20世紀を生き抜いた女性たちに捧げる、21世紀を生きる女性たちからの温かな視線。
著者情報チョンセラン[チョンセラン]
1984年ソウル生まれ。編集者として働いた後、2010年に雑誌『ファンタスティック』に「ドリーム、ドリーム、ドリーム」を発表してデビュー。13年『アンダー、サンダー、テンダー』(吉川凪訳、クオン)で第7回チャンピ長編小説賞、17年に『フィフティ・ピープル』(斎藤真理子訳、亜紀書房)で第50回韓国日報文学賞を受賞
斎藤真理子[サイトウマリコ]
1960年新潟生まれ。訳書にパク・ミンギュ『カステラ』(ヒョン・ジェフンとの共訳、クレイン)、チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(河出書房新社)、チョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房)、ハン・ガン『回復する人間』、パク・ソルメ『もう死んでいる十二人の女たちと』(以上、白水社)、ファン・ジョンウン『ディディの傘』(亜紀書房)など。『カステラ』で第1回日本翻訳大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)