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すべて素顔の私。私らしい文章40篇を厳選――小説の中に表われる作家の分身……。自身そのように小説を書いてきたけれど、それは、<私>という人間そのものでは、決してない。おさない頃の京都の記憶、日々の生活を楽しんだ鎌倉、親しい友との旅、出会い、そしてパリでの霊的体験……。書きつづってきた文章の中から、40篇を選び出してみた、ほんとうの<私>をわかっていただくために。
◎高橋たか子「今、人生の最終段階にいる私は、私という者が大体どういう者であったかを、すくなくとも、すでに書いたエッセイをざっと並べる形において、わかっていただきたい、と思う。大体、と書いたが、全体は神のみぞ知る。<「著者から読者へ」より>
著者情報
高橋たか子[タカハシタカコ]
1932・3・2~。作家。京都市生まれ。京都大学文学部修士課程修了。修士論文は仏語で「モーリアック論」。大学卒業後に結婚した高橋和巳の創作活動を支える一方、自らも小説・評論を書きつづける。71年に夫を亡くした後洗礼を受け、日本とフランスを往復しながら霊的生活と作家活動を送る。『空の果てまで』の田村俊子賞をはじめ、『誘惑者』で泉鏡花賞、『怒りの子』読売文学賞、『きれいな人』毎日芸術賞など多くの文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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