商品詳細
わたしは20年前の記憶に苛まれ続けていた。
子供の頃のたった20秒の迷いが、川で一緒に遊んでいた幼馴染を見殺しにしたのだ。
当時の「記憶」は次第に「現在」を崩壊させ始め……?(「逡巡の二十秒と悔恨の二十年」)
表題作ほか、食用の人間がいる世界を描く問題作や、落語と都市伝説の有名人たちを掛け合わせたユーモア作、代理出産をめぐる壮大な物語まで――。
ホラー、ミステリ、SFのジャンルを超えて読者を驚愕させてきた著者の、単著未収録作品集!
著者情報
小林泰三[コバヤシヤスミ]
1962年京都府生まれ。大阪大学大学院修了。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞し、デビュー。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門、2012年『天獄と地国』で第43回星雲賞日本長編部門、14年『アリス殺し』で啓文堂書店文芸書大賞、17年『ウルトラマンF』で第48回星雲賞日本長編部門を受賞。20年11月逝去。21年、第41回日本SF大賞功績賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)