商品詳細20年間しゃべり続けるコアラのぬいぐるみ。
小さな出版社で校正の仕事をしている森星太朗は、幼いころ他界した作家で母の文子が残してくれたコアラのぬいぐるみを大事にしていた。
ムッシュ、と名付けられたそのぬいぐるみは、母が亡くなったその日、なんと突然しゃべりだし、以来、無二の親友になっていた(もちろん、世間には内緒のままにして)。
そんなある日、しゃっくりがとまらなくなった星太朗は、自分が母と同じ死に至る病に罹っていることを知ってしまう。ムッシュは、星太朗に思いがけないある提案をした。
温かで、名付けようのない思いに満たされる感動作。
著者情報片岡翔[カタオカショウ]
1982年、北海道生まれ。2014年に映画「1/11」を監督。脚本家として「町田くんの世界」「ネメシス」ほか多数。小説は「あなたの右手は蜂蜜の香り」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)