商品詳細
太平記よみの語りは、中世・近世を通じて人びとの意識に浸透し、天皇をめぐる2つの物語を形成する。その語りのなかで、楠正成は忠臣と異形の者という異なる相貌を見せ、いつしか既存のモラル、イデオロギーを掘り崩してゆく。物語として共有される歴史が、新たな現実をつむぎだすダイナミズムを究明し、戦記物語研究の画期となった秀作、待望の文庫化。
これほど、読むたびに知的興奮を覚えさせられる本は、めったにない。10年前、兵藤さんからこの本を贈られ、一気に読んでそのスリリングな議論展開のとりこになって以来、『太平記<よみ>の可能性』は、文字通り私の座右の書になった。そのときどきの私の関心に応じて、さまざまな読み方ができ、そのたびに啓発される。この本自体、豊かな<よみ>の可能性にみちているのだ。――<川田順造「解説」より>
〔原本:1995年刊行の講談社選書メチエ〕
第1章 太平記の生成
第2章 もう1つの「太平記」
第3章 天皇をめぐる2つの物語
第4章 楠合戦の論理
第5章 近世の天皇制
第6章 楠正成という隠喩(メタファー)
第7章 『大日本史』の方法
第8章 正統論から国体論へ
第9章 歴史という物語
第1章 太平記の生成
第2章 もう1つの「太平記」
第3章 天皇をめぐる2つの物語
第4章 楠合戦の論理
第5章 近世の天皇制
第6章 楠正成という隠喩(メタファー)
第7章 『大日本史』の方法
第8章 正統論から国体論へ
第9章 歴史という物語
著者情報
兵藤裕己[ヒョウドウヒロミ]
1950年生まれ。京都大学文学部卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。学習院大学教授。専攻は国文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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