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戦地における命あるものの美しさと儚さ――作家・庄野潤三の兄で、数多くの児童文学作品を世に残した著者が、従軍した中国や東南アジアで胸に刻まれた命あるものの美しさ、尊さ、儚さを、異国情緒をまじえて綴った初めての随筆集。戦中の思い出と戦後の日本、欧州とが絡まり、作者自らが「何よりも愛着深い作品」と述懐した、エッセイストクラブ賞受賞の名作。児童文学の大家である著者が、従軍した際の経験をまとめた名随筆集にして、弟の庄野潤三をして「英ちゃんのいちばんの名作」と言わしめた作品。
著者情報
庄野英二[ショウノエイジ]
1915・11・10~1993・11・26。児童文学者。小説家。山口生まれ。すぐに大阪へ引越し、帝塚山学院へ入る。関西学院卒。1937年入営。39年以降、旧満州、ジャワ、ビルマなどを転々とし、終戦時にレンパン島で抑留。復員後、帝塚山学院の教師を勤めながら執筆。55年、初の童話集『こどものデッキ』、60年、初エッセイ『ロッテルダムの灯』(エッセイストクラブ賞受賞)刊行。64年、『星の牧場』で日本児童文学者協会賞、産経児童出版文化賞、野間児童文芸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)