商品詳細
国家とは何か。そして国家と自分はどう関わっているのか。「国家は共同の幻想である。風俗や宗教や法もまた共同の幻想である。もっと名づけようもない形で、習慣や民俗や、土俗的信仰がからんで長い年月につくりあげた精神の慣性も、共同の幻想である」。原始的あるいは未開的な幻想から〈国家〉の起源となった共同の幻想までを十一の幻想領域として追及。自己幻想・対幻想・共同幻想という三つの構造的な軸で解明し、まったく新たな論理的枠組みを提言する「戦後思想の巨人」の代表作。改題・川上春雄、解説・中上健次
目次
角川文庫版のための序
全著作集のための序
序
禁制論
憑人論
巫覡論
巫女論
他界論
祭儀論
母制論
対幻想論
罪責論
規範論
起源論
後記
著者情報
吉本隆明[ヨシモトタカアキ]
1924年、東京・月島に生まれる。47年、東京工業大学電気化学科を卒業。詩人、文芸評論家、思想家。52年、詩集『固有時との対話』を発行。その後、文芸評論活動を開始する。思想家として、戦後日本の思想界に大きな影響を与えた。2012年3月、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)