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人間の根柢へ、文学の原理へ、深まりゆく作家精神の軌跡!
死を賭して受けた胸部手術、病室から見た月、隣室の線香の匂い、そして人間の業……。終戦からほどない、21歳の夏の一夜を描いた表題作をはじめ、人間の生と死を見据え、事実に肉迫する吉村昭の文学の原点を鮮やかに示す随筆集。自らの戦争体験、肉親の死、文学修業時代と愛する文学作品、旅と酒について、そして家族のことなど、ときに厳しく、ときにユーモラスに綴る。
著者情報
吉村昭[ヨシムラアキラ]
1927・5・1~2006・7・31。小説家。東京生まれ。1947年、旧制学習院高等科に入学。翌年、肺疾患のため休学。50年、復学。53年、学習院大学文学部国文科中退。丹羽文雄主宰の「文学者」に参加。「鉄橋」「貝殻」などで4回芥川賞候補となり、66年、「星への旅」で太宰治賞。75年、「戦艦武蔵」「関東大震災」などで菊池寛賞。79年、「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞。84年、「破獄」で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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