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青年貴族のフランシスは、社交界の花形ドルジェル伯爵夫妻に気に入られ、彼らと頻繁に過ごすようになる。気さくだが軽薄な伯爵と、そんな夫を敬愛する貞淑な妻マオ。フランシスはマオへの恋慕を抑えきれず……それぞれの体面の下で激しく揺れ動く心の動きを繊細に描きとった至高の恋愛小説。従来の訳はすべてコクトーらが修正を加えた「初版」の翻訳であったが、今回は作家の定めた最終形「批評校訂版」を底本とした初の翻訳。
著者情報
ラディゲ,レーモン[ラディゲ,レーモン] [Radiguet,Raymond]
1903‐1923。フランスの詩人・小説家。風刺画家を父として、パリ郊外に生まれる。幼少期は成績優秀な生徒だったが、長じて、文学に傾倒。14歳で退学処分。退学後、詩人のジャコブやコクトーと出会い、処女長編小説の『肉体の悪魔』で文壇デビュー。ベストセラーとなる。1923年、腸チフスにより20歳の若さで死去
渋谷豊[シブヤユタカ]
1968年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。1995年から8年間のパリ滞在を経て、信州大学人文学部教授。パリ第四大学文学博士。訳書に『きみのいもうと』(ボーヴ/日仏翻訳文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)