ゲッベルスと私 ― ナチ宣伝相秘書の独白

ポムゼル,ブルンヒルデハンゼン,トーレ・D.石田勇治森内薫赤坂桃子

紀伊國屋書店

発売:2018/08/27

発行形態:書籍

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商品詳細

ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引した宣伝大臣ヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の時をへて当時を回想する。ドキュメンタリー映画「ゲッベルスと私」が、2018年夏より全国劇場にて順次公開中(岩波ホール創立50周年記念作品)!

ハンナ・アーレントのいう”悪の凡庸さ”と”無思想性”は、アイヒマンよりもむしろポムゼルにこそあてはまる――

「なにも知らなかった。私に罪はない」
ヒトラーの右腕としてナチ体制を牽引したヨーゼフ・ゲッベルスの103歳の元秘書が、69年の時をへて当時を回想する。
ゲッベルスの秘書だったブルンヒルデ・ポムゼル。ヒトラーの権力掌握からまもなくナチ党員となったが、それは国営放送局での職を得るための手段にすぎなかった。ポムゼルは、「政治には無関心だった」と語り、ナチスの所業への関与を否定し、一貫して「私はなにも知らなかった」と主張する。
解説を執筆したジャーナリストは、このような一般市民の無関心にこそ危うさがあると、ナショナリズムとポピュリズムが台頭する現代社会へ警鐘を鳴らす。
子ども時代から始まるポムゼルの回想は、30時間におよぶインタビューをもとに書き起こされ、全体主義下のドイツを生きた人々の姿を浮かびあがらせる。

書籍版では、映画では語られなかった事実も明かされている。

20か国以上で刊行が決まっている注目のノンフィクション

「ヒトラーの時代がまたどこかで、かつてとまったく同じように繰り返されることはないだろう。だが民主主義体制の下でも、主権者である国民が、ポムゼルのように世の中の動きに無頓着で、権力の動きに目を向けず、自分の仕事や出世、身の回りのことばかりに気をとられていれば、為政者は易々と恣意的な政治、自分本位の政治を行うだろう。それに批判的精神を失ったメディアが追随すれば、民主主義はチェックとバランスの機能を失い、果てしなく劣化していく。これは、他でもない現在の日本で起きていることである」
――東京大学大学院教授 石田勇治

まえがき(トーレ・D. ハンゼン)

「私たちは政治に無関心だった」 1930年代ベルリンでの青春時代
「ヒトラーはともかく、新しかった」 国営放送局へ
「少しだけエリートな世界」 国民啓蒙宣伝省に入る
「破滅まで、忠誠を」 宣伝省最後の日々
「私たちは何も知らなかった」 抑留と、新たな出発
「私たちに罪はない」 一〇三歳の総括

ゲッベルスの秘書の語りは現代の私たちに何を教えるか(トーレ・D. ハンゼン)

『ゲッベルスと私』刊行に寄せて(石田勇治)

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著者情報

ポムゼル,ブルンヒルデ[ポムゼル,ブルンヒルデ] [Pomsel,Brunhilde]
1911年生まれ。1933年にナチ党員になり、ベルリン国営放送局で秘書として働く。1942年に国民啓蒙宣伝省に移り、ヨーゼフ・ゲッベルスの秘書の一人として終戦までの3年間勤務。総統地下壕の隣にある宣伝省の防空壕で終戦を迎えてソ連軍に捕えられ、その後5年間、複数の特別収容所(旧ブーヘンヴァルト強制収容所など)に抑留。解放後はドイツ公共放送連盟ARDで60歳まで勤務。2017年1月27日、国際ホロコースト記念日に106歳で死去

ハンゼン,トーレ・D.[ハンゼン,トーレD.] [Hansen,Thore D.]
政治学者、社会学者。経済ジャーナリストおよびコミュニケーション・コンサルタントとしても活動し、成功をおさめている。国際政治および諜報機関の専門家でもある

石田勇治[イシダユウジ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はドイツ近現代史。マールブルク大学Ph.D.取得。ベルリン工科大学客員研究員、ハレ大学客員教授を歴任

森内薫[モリウチカオル]
英語・ドイツ語翻訳家。上智大学外国語学部フランス語学科卒

赤坂桃子[アカサカモモコ]
ドイツ語・英語翻訳家。上智大学文学部ドイツ文学科および慶應大学文学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)