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上田敏に『海潮音』あれば、日夏耿之介に『唐山感情集』あり。博識にして幽玄神秘な詞藻をもって他に類を見ない詩的世界を構築した日夏耿之介は漢詩の風韻、酒と多情多恨の思いを嫋々たる日本語に移し替え、さらに独自の境地に遊ぶ。唐から民国にいたる1200年にわたる名詩を選び出した稀有な訳詩集。
著者情報
日夏耿之介[ヒナツコウノスケ]
1890・2・22~1971・6・13。詩人、英文学者、評論家。長野県生まれ。本名、樋口圀登。1914年、早稲田大学英文科卒業。在学中から詩作を始め、西条八十とともに新象徴派詩人として認められた。『転身の頌』『黒衣聖母』『咒文』など漢語を多用した、神秘的かつ幽玄な独自の作風を確立する。早稲田大学、青山学院大学で英文学を講じるとともに、ワイルドなどの翻訳や、鴎外、荷風、谷崎などについての評論でも活躍した。1952年、日本芸術院賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)