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御一新から十年、下野した西郷隆盛のもとに集結した士族たちが決起した西南戦争。その戦場となった九州の中南部で当時の噂や風説を知る古老たちの生の声に耳を傾け、支配権力の伝える歴史からは見えてこない庶民のしたたかな眼差しと文化を浮き彫りにする。百年というスケールでこの国の「根」の在処を探った、名作『苦海浄土』につらなる石牟礼文学の代表作。
著者情報
石牟礼道子[イシムレミチコ]
1927・3・11~2018・2・10。作家、詩人。熊本県生まれ。1940年、水俣町立実務学校に入学したことろから歌作と詩作を始める。60年、谷川雁が創刊した「サークル村」に『苦海浄土』初稿となる「奇病」を発表。69年「水俣病を告発する会」を結成し、患者と辛苦をともにする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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