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「来るべき『世界文化』なるものに対して、われら東洋民族の一員として、それは大いに貢献すべきものをもっておる」ーー。
アメリカ、イギリスの諸大学で教鞭を執り、直に西洋思想にふれた大拙だからこそ看破できた東洋思想の優れた特性。曰く「世界の至宝」が、二分性の上に成り立つ西洋思想の不備を補い、互いに補完し合うことで、真の世界思想を可能にする。
帰国後に執筆され、大拙自ら「近来自分が到着した思想を代表するもの」という論文十四編すべてを掲載。大拙の思想を最もよく表す最晩年のエッセイ集。
解説・中村元/安藤礼二
【もくじ】
序
東洋思想の不二性
東洋「哲学」について
現代世界と禅の精神
東洋学者の使命
自由・空・只今
このままということ
東洋雑感
「妙」について
人間本来の自由と創造性をのばそう
荘子の一節ーー機械化と創造性との対立への一つの示唆ーー
東洋的なるものーー幽玄な民族の心理ーー
東洋文化の根底にあるもの
近ごろの考え一項
日本人の心
アメリカにおける鈴木大拙博士
ーー『東洋的な見方』の解説にかえて 中村元
最後の大拙
ーー『東洋的な見方』文庫版解説 安藤礼二
著者情報
鈴木大拙[スズキダイセツ]
本名、貞太郎。1870年、金沢市生まれ。東京帝国大学在学中に、円覚寺にて参禅し、大拙の道号を受ける。97年、渡米。帰国後、東京帝国大学、学習院、大谷大学で教鞭を執るほか、英文雑誌を創刊し、海外に仏教や禅思想を発信した。1936年、世界信仰大会に日本代表として出席。イギリス、アメリカの諸大学で教壇に立った。66年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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