商品詳細
毎朝、何者かに家の前の「カド」にお供えを置かれ、身に覚えのないまま神様に祀り上げられていく平凡な未亡人。山菜摘みで迷い込んだ死者たちの宴から帰れない女。平穏な日常生活が、ある一線を境にこの世ならぬ異界と交錯し、社会の規範も自我の輪郭さえも溶融した、人間存在の奥底に潜む極限の姿が浮かび上がる七作品。川端康成文学賞受賞。
祇樹院 gijuin
迷蕨 meiketsu
門 mon
海梯 kaitei
お供え osonae
逆旅 gekiryo
艮 ushitora
著者から読者へ
著者情報
吉田知子[ヨシダトモコ]
1934・2・6~。小説家。静岡県生まれ。職業軍人の父の転勤で、満州で幼少期を過ごす。名古屋市立女子短期大学経済科在学中から「文芸首都」に投稿。卒業後、反リアリズムの同人誌「ゴム」を創刊。1970年、「無明長夜」で芥川賞受賞。84年、「満州は知らない」で女流文学賞、92年、「お供え」で川端康成文学賞、99年、『箱の夫』で泉鏡花文学賞、2000年、中日文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)