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1973年夏、東京拘置所。『カール・マルクス』『ウルトラマン』等、夢見る囚人達と所長『ハンプティ・D』の間で演じられる可笑しくも悲痛な思想劇。『さようなら、ギャングたち』『ジョン・レノン対火星人』と並び著者の原点を示す秀作。
第一話 虹の彼方に
第二話 ラストダンスは私に
第三話 クリストファー・コロンブスのアメリカ大陸発見
第四話 戻っておいで『カール・マルクス』
第五話 戻っておいで『カール・マルクス』結末篇
著者から読者へ
著者情報
高橋源一郎[タカハシゲンイチロウ]
1951・1・1~。小説家。文芸評論家。広島県生まれ。灘中高校時代、詩・演劇に興味をもつ。横浜国立大学経済学部在学中、学生運動で逮捕され拘置所を体験。以後10年、肉体労働に従事。1981年、『さようなら、ギャングたち』が群像新人長篇小説賞優秀作に選ばれデビュー、吉本隆明に絶賛される。88年、『優雅で感傷的な日本野球』で三島由紀夫賞、2002年、『日本文学盛衰史』で伊藤整文学賞を受賞。言葉、革命、性をテーマに現代文学の前衛として、詩、翻訳、競馬評論など多彩に活動中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)