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私は川上のどことも知れぬところで誰とも知れぬ親に産んでもらった――けれども人間はいずれ生れて川に流されるものではないのか。どんな人でも多かれ少なかれ水に流されながら生きて行くのではないのか――。有田川の氾濫のたびに出自を失いながら、流れ着いた先で新たな生を掴み取る紀州女、千代の数奇な生涯。『紀ノ川』『日高川』に並ぶ、有吉文学における紀州三部作。
著者情報
有吉佐和子[アリヨシサワコ]
1931・1・20~1984・8・30。小説家、劇作家、演出家。和歌山県和歌山市出身。日本の歴史や古典芸能から現代の社会問題まで幅広いテーマを扱い、多くのベストセラー小説を発表した。『華岡青洲の妻』(女流文学賞)、『出雲の阿国』(芸術選奨、日本文学大賞)、『和宮様御留』(毎日芸術賞)ほか、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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