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外交官来島平三郎とアメリカ出身のアリスの長男である健は母の容貌をより濃く受け継いだがゆえ、日本陸軍飛行兵として戦争に深く関わっていくことを自ら選んでいた。日本の敗色濃厚な1945年春、来島健は戦闘機疾風を操り米軍のB29を撃墜するも、結局無惨な死を迎える。敗戦。息子に先立たれた平三郎は、戦犯の疑いをかけられ――歴史に翻弄された一家の運命を描く歴史長篇完結。
著者情報
加賀乙彦[カガオトヒコ]
1929・4・22~。作家。東京生まれ。東京大学医学部卒業後、精神科医としての勤務のかたわら、小説の執筆を始める。1966年、「フランドルの冬」が太宰治賞次席として「展望」に掲載され、これを第一章とする長篇『フランドルの冬』を書き上げ、67年に刊行。翌68年に同作で芸術選奨新人賞を受賞した。また、73年に『帰らざる夏』で谷崎潤一郎賞を受賞。その後79年に『宣告』で日本文学大賞、86年に『湿原』で大佛次郎賞、98年に自伝的長篇『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞をそれぞれ受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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