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毎年、幼なじみのフィリップとヴァンカは、夏をブルターニュの海辺で過ごす。だが、16歳と15歳になった今年はどこかもどかしい。互いを異性として意識し始めた二人の関係はぎくしゃくしている。そこへ現れた年上の美しい女性の存在が、二人の間に影を落とす……。生涯に三度結婚し、同性愛も経験するなど、恋の機微を知り奔放な愛に生きた作家コレットが描いた、女性心理小説の傑作
著者情報
コレット,シドニー=ガブリエル[コレット,シドニーガブリエル][Colette,Sidonie‐Gabrielle]
1873‐1954。フランスの国民的作家。パリ南東のサン=ソヴール=アン=ピュイゼに生まれる。最初の夫の勧めで書いた小説『学校のクローディーヌ』(1900)が評判になり、シリーズ化される。離婚後、自活のため役者や踊り子として舞台にも立つ。精力的に執筆活動をする一方、第一次世界大戦中は報道記者として戦地にも赴いた。’20年発表の『シェリ』で作家として不動の地位を築き、『青い麦』(’23)はフランス文学の新たな可能性を切り拓いたと高く評価された
河野万里子[コウノマリコ]
上智大学外国語学部フランス語学科卒業。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)