商品詳細
1941年、アメリカの厳しい経済制裁で資源確保が困難化、進退窮まる日本。武力解決を訴える勢力の圧迫を受けつつも、ワシントンに飛んだ来島平三郎特命全権大使は、妻の故郷アメリカとの開戦回避の道を懸命に模索していた。だが、ルーズヴェルト大統領、ハル国務長官を相手の交渉は難航、だましうちのように真珠湾攻撃が敢行されてしまう――。戦争に翻弄される外交官一家の肖像をつぶさに描く傑作長篇。
著者情報
加賀乙彦[カガオトヒコ]
1929・4・22~。作家。東京生まれ。東京大学医学部卒業後、精神科医としての勤務のかたわら、小説の執筆を始める。1966年、「フランドルの冬」が太宰治賞次席として「展望」に掲載され、これを第一章とする長篇『フランドルの冬』を書き上げ、67年に刊行。翌68年に同作で芸術選奨新人賞を受賞した。また、73年に『帰らざる夏』で谷崎潤一郎賞を受賞。その後79年に『宣告』で日本文学大賞、86年に『湿原』で大佛次郎賞、98年に自伝的長篇『永遠の都』で芸術選奨文部大臣賞をそれぞれ受けた。現在、「新潮」に『永遠の都』の続編にあたる「雲の都」を連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)