商品詳細
「人間共通の口福に対する貪欲がなくならない限り、食愛による発明は無限に続くだろう。そして大きく展けるだろう。」梔子や薔薇や牡丹の二杯酢<花肴>、胡麻油粥に金木犀の花びらをふりかけた<心平粥>、鶏卵の黄身の味噌漬け<満月>、海老のしっぽや魚の骨へのこだわり……。酒と美味を愛した昭和の大詩人・草野心平が、生活の折々に親しみ味わった珍味美肴の数々を詩情で掬って綴る、滋味溢れるエッセイ集。
1 私の口福論(一年三百日 私が創った店 ほか)
2 わが酒菜のうた(前口上 海 ほか)
3 味の風土記(前口上 桂花栗子湯 ほか)
4 料理談義(素人の庖丁談義 海のもの山のものうまいもの)
著者情報
草野心平[クサノシンペイ]
1903・5・12~1988・11・12。詩人。福島県生まれ。慶応義塾普通部を中退し、1921年中国広東に渡り、嶺南大学に学んだ。同地で詩作を始め、同人誌「銅鑼」を創刊。帰国後は、放浪と貧困の連続で、焼き鳥屋や校正の仕事をしながら、28年詩集『第百階級』を刊行、アナーキズム的傾向を示す。35年中原中也らと詩誌「歴程」を創刊、多くの後進を育てた。48年『定本 蛙』を発表、翌年第一回読売文学賞受賞。詩作の傍ら、宮沢賢治、八木重吉などの発掘、紹介にも尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)