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午睡中、大蛇が口から入りこみ、腹中に居すわられてしまった男。彼を<被害者>に見たて、運動に利用しようとする組織。卓抜な発想と辛辣な批評精神で、当時の世相を切りとった「蛇」。性と悪の問題に真正面から挑んだ「蠍たち」――。1960年、「パルタイ」で衝撃的なデビューを果たした著者の、その後の5年間の初期作品7篇を精選。イメージの氾濫する<反リアリズム>の鮮やかさを示す1冊。
著者情報
倉橋由美子[クラハシユミコ]
1935・10・10~2005・6・10。小説家。高知県生まれ。1962年、明治大学大学院中退。60年、明治大学学長賞を受賞した「パルタイ」が、平野謙の文芸時評に紹介され話題となり「文学界」に転載。同作は芥川賞候補となり、女流文学者賞を受賞することとなる。63年、それまでの作家活動に対して田村俊子賞受賞。66年、アメリカ留学。87年、『アマノン国往還記』で泉鏡花文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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