商品詳細
岡っ引きに頼まれた色事に勤しむ無宿人竜助。が、それは覗きの罠であった(「夜の足音」)。将軍家光が上洛。その際の噂で自滅する武士の話(「噂始末」)。大名家の娘の縁談に関わる旗本と春日局の意地(「破談変異」)。大久保彦左衛門が今わの際で自らの恥多き人生を振り返る(「廃物」)。緻密な時代背景とスリリングな展開。時代小説の名手が一気に書き上げた粒ぞろいの短篇を収録。
著者情報
松本清張[マツモトセイチョウ]
1909年福岡県に生まれる。53年、『或る「小倉日記」伝』で、芥川賞を受賞。56年、朝日新聞社広告部を退社し、作家生活に入る。67年、吉川英治文学賞、70年、菊池寛賞、90年、朝日賞を受賞。92年8月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)