商品詳細
予言者、野坂昭如の東京昨日今日明日。うつつか幻か、郊外の小さな公園のベンチに坐る場所柄につかわしくない粧いの女、その数奇な身の上話に耳をかたむける、これもまた身をもてあまし気味の私。時は春。東京にはさまざまな世間があるのだ。「家庭篇」から始まり告白的「私篇」、そして巨大都市・東京の行末を暗示する「山椒媼」まで饒舌かつ猛スピードで語られる14の断章。
著者情報
野坂昭如[ノサカアキユキ]
1930・10・10~。鎌倉生まれ。早稲田大学文学部仏文科中退。コント作家、CMソング作詞家などをへて、1968年「アメリカひじき」「火垂るの墓」で直木賞を受賞。その後、歌手、タレントとしても活躍。’83年参議院議員に当選、同年、新潟三区から衆議院議員選に立候補するが落選。『我が闘争こけつまろびつ闇を撃つ』で講談社エッセイ賞、『同心円』で吉川英治文学賞を受賞