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前衛党入党から離反までを、不毛な性愛の日々に重ね、内的手法で描いたデビュー作「パルタイ」以降、日本の文学風土から自由な、徹底した虚構を追究。そこからは、イメージの豊饒さと方法意識に貫かれた〈反世界〉が現れる。プロメテウスの罰を再現した「囚人」、白昼夢にたゆとう「夢のなかの街」等、初期作品から怪奇掌篇、寓意譚に至る9篇を収録し、著者の孤高なる文学的歩みをたどる。
著者情報
倉橋由美子[クラハシユミコ]
1935(昭和10)年、高知県生まれ。1956(昭和31)年、日本女子衛生短期大学別科卒業、明治大学文学部フランス文学科入学。1960(昭和35)年、明治大学学長賞に応募した「パルタイ」の受賞が決まり、選者の平野謙が「毎日新聞」の文芸時評で推奨、文学的出発となる。同年、大学卒業、大学院に進む。1961(昭和36)、『パルタイ』により女流文学者賞を受賞。1962(昭和37)年、大学院中退。田村俊子賞受賞。「パルタイ」以降、日本の伝統的文学風土から自由な、独自の文学的世界が文壇内外から注目を浴びることとなる。代表作に『アマノン国往還記』(泉鏡花文学賞)等
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