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中学二年生の俊輔は、たったひとりで剣道部の合宿へむかうところだった。夏期講習に参加したため、みんなと一緒に出発できなかったのである。合宿先は毎年恒例の、貸し別荘が点在する避暑地だったが、剣道部が借りたのは恐ろしく古く薄汚れた施設だった。終点のバス停まで迎えに来てくれた先輩と暗い山道を歩くうち、俊輔は林のなかに青白く光る不思議な火の玉を目撃してしまう……。ホラー大賞長編賞作家の、傑作短編集!
著者情報
瀬川ことび[セガワコトビ]
1964年、福岡県生まれの大分県育ち。’99年、「お葬式」が第6回日本ホラー小説大賞短編賞佳作になる。著書に「お葬式」「厄落とし」