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「柳田民俗学の最大の欠陥は、差別や階層の存在をみとめないことだ。いつの時代であろうと差別や階層があるかぎり、差別される側と差別する側、貧しい者と富める者とが、同じ風俗習慣をもっているはずがない。」すべての底辺、すべての下層からその民俗を掘り起こし、人間存在の根源的病巣「差別」の起源と深層構造に迫った、民俗学の巨人・赤松啓介のひとつの到達点。人間解放の原理、平等原理に貫かれた著者のまなざしは、限りなくあたたかい。【解説:赤坂憲雄】
人間差別の回想──スジを中心にして──/1 重層的差別構造/2 基層にある差別観念/3 複雑な被差別部落の起源/4 部落差別の歴史的現実/5 反宗教運動・水平社運動への参加/6 底層の実態/7 家柄願望と差別意識/もぐらの嫁さがし──昔話の階級性──/はしがき/1 朝鮮民譚もぐらの嫁探し(中里龍雄)/2 もぐらの嫁さがし(南方熊楠)/3 「もぐらの嫁探し」に就て(栗山一夫)/4 一つの解説/5 山田の白滝姫物語/6 信太の森の葛の葉/7 民衆伝承の光と影/村落社会の民俗と差別/1 はじめに/2 民俗学の開発/3 調査の階層性/4 裏街道の民俗/5 行商の様相/6 街道の茶店/7 女の民俗/8 部落調査の実態/9 村落の差別構造/解説 これは大切な、未来に属する書物である(赤坂憲雄)
著者情報
赤松啓介[アカマツケイスケ]
1909年、兵庫県生まれ。2000年逝去。専攻:民俗学、考古学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)