商品詳細
―― 微生物を活用するための指南書 ――
従来の微生物学,遺伝子工学,生物工学などに,ゲノム科学や生物情報学(バイオインフォマティクス)を加えた,新しい学問分野である「微生物機能学」のテキスト。
本書では,微生物の機能や能力を基盤として開発された利用法とその実例を紹介し,さらに新たな生物機能や能力の発掘に必要となる技術や考え方について解説する。
―― 本書の構成 ――
Ⅰ 微生物の秘めたる能力を発掘して利用する ― 微生物の遺伝子資源・代謝および代謝物利用
1 極限の環境は遺伝子資源の宝庫― 極限環境微生物の遺伝子資源の利用
2 環境中の微生物がもつ遺伝子資源をまるごと利用する ― 複合微生物の遺伝子資源の利用
3 微生物の設計図を読み解く ― 微生物のゲノミクス
4 微生物のもつ基本的な代謝を理解する ― 微生物の物質代謝
Ⅱ 微生物がつくる物質を利用する ― 微生物の生体成分利用
5 代謝経路を人工的に修飾して物質を効率よく生産する ― 代謝制御発酵
6 省エネルギーで特定の物質をつくる ― 生体触媒としての微生物の利用
7 バイオコンバージョンによって効率的にビタミンをつくる ― イノシトール
8 生活に浸透する微生物ポリマーの威力 ― バイオポリマー
Ⅲ 微生物のもつ機能をヒトの近未来の生活に役立てる ― 微生物の応用技術
9 微生物の光エネルギー変換システム ― 光合成微生物の利用
10 二酸化炭素から有機化合物を合成する ― 微生物による炭酸固定
11 微生物を利用して有限な化石資源から脱却する ― バイオエネルギーの生産
12 微生物を利用して環境を修復する ― バイオレメディエーション技術
13 微生物を利用して持続可能な社会の構築を目指す ― グリーンテクノロジー
14 利用者にとって有用な遺伝子組換え微生物を作出する ― 遺伝子組換え体の利用
著者情報
森田英利[モリタヒデトシ]
1991年岡山大学大学院自然科学研究科博士課程修了。現在、麻布大学獣医学部教授。学術博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)