商品詳細100歳以上の高齢者は2020年9月時点で8万人を超え、日本は世界有数の長寿国となっています。現代社会において長寿とは、確かに喜ばしいことではありますが、健康や金銭面での不安があるのも事実です。「長生きしても仕方がない」と悲観的に考えるのではなく、高齢社会を肯定的に捉えられないものでしょうか。
先例のない長い老後と私たちはどう向き合い、生きればよいのか。留意すべきことは何か。70歳になられた姜尚中さんが、人生や老いにまつわる悩みを抱える多くの人々を勇気づけてくれます。現代における「老い」の意味と可能性を追求する、人生100年時代の必読書です。
人生の曲折を経て、私は身の丈の豊かさによって叶えられる
平穏な生活があることを発見したのである。
老いても、自分の知らなかった自分に出逢える。
そんな新しい発見に、「老いの妙」のようなものを感じる。
第1章 コロナ時代を生き抜く
無心になること/新しい「中世スタイル」を楽しむ「/あれもこれも」ではなく「あれかこれか」/最小限主義の生き方「/東京的なるもの」の落とし穴/手ごろな距離感のコミュニティ「/路地」としての劇場1 コロナ時代の感動「/路地」としての劇場2 テント演劇の再来「/路地」としての劇場3 野外劇場が示す無限の可能性
第2章 孤独を友にする
長生きはもっけの幸い/老いは未知との遭遇/生きること、食べること/初恋、忘じがたく候/旅の力/寝台列車に揺られ故郷を想う/故郷の友よ
第3章 老いてなお興味津々
老いて興味津々/出たとこ勝負/本番力/食いしん坊万歳1 少年時代のアイスキャンデー/食いしん坊万歳2 食の「ニュー・ノーマル」/チャレンジは未知との遭遇1 人生はなりゆきの連続/チャレンジは未知との遭遇2 思い切りの力
第4章 妻の教え
無くて七癖/甘えの力/番狂わせ/酒との付き合い方/夫婦はいつも片思い/夫婦の甘えとすれ違い/妻という「ホームドクター」
第5章 軽井沢での日々、猫のいる暮らし
ホーム・アローン「/猫嫌い」の試練/猫戦争と癒しの時間/東京―軽井沢、二拠点生活の心地よさ/高原の日々を生きる
著者情報姜尚中[カンサンジュン]
1950年、熊本県熊本市に生まれる。早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。国際基督教大学准教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授、聖学院大学学長などを経て、東京大学名誉教授、東京理科大学特命教授。現在、熊本県立劇場理事長兼館長、鎮西学院学院長。専攻は政治学、政治思想史。テレビ・新聞・雑誌などで幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)