虫は人の鏡 擬態の解剖学

養老孟司

毎日新聞出版

発売:2021/03/05

発行形態:書籍

ファイル:EPUB画像形式/98.8MB

ポイント:22pt

商品詳細
カモフラージュ、なりすまし、威嚇、死んだふり・・・虫の面白さは「擬態」にあり。なぜ虫はこんな色と形をしているのか。擬態を考察すると人間がわかる。解剖学者・養老孟司の思想の原点。初心者から本格的な虫好き(虫嫌い)まで、圧巻のビジュアルとともに<自然の見方>が学べる1冊。すべての現代人に贈る珠玉の虫エッセイ! オールカラー。
「私が虫なら、ヒトを笑う。こういう生き方があることを教えてやりたいよ」
擬態はゲノムのすることなのに、脳がすることにソックリである。もちろんそれは、神経系の機能の反映だからである。脳はそこに自分の秘密を見る。十九世紀およびそれ以前の科学者たちは、虫がする本能的行動を見て感嘆した。これこそ神の設計にほかならない、と。かれらは進化を知らなかった。だから、本能のほうが先で、神経系がそれに従って形成されたことに気づかなかったのである。かれらは虫を見て、本能を発見したつもりだったが、発見したのは、自分自身の出自だった。いまでもそうは思っていない人は、たくさんいるはずである。脳はなにか特別で、心というはたらきを示す。虫は馬鹿の一つ覚えをくりかえしているだけだ、と。(本文より)
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著者情報
養老孟司[ヨウロウタケシ]
1937年神奈川県生まれ。東京大学名誉教授。医学博士。解剖学者。東京大学医学部卒業後、解剖学教室に入り、東京大学教授となる。退官後、北里大学教授、大正大学客員教授を歴任。京都国際マンガミュージアム名誉館長。1989年『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞

海野和男[ウンノカズオ]
1947年東京都生まれ。東京農工大学で昆虫行動学を学んだあと、フリーの昆虫写真家に。主なフィールドは長野県小諸市とマレーシア。熱帯雨林の昆虫、特に擬態に興味を持ちライフワークとしている。年間100日を熱帯で撮影することを目標に世界各地で撮影を続ける。1990年、小諸市にアトリエを構え、1999年よりデジタルカメラで撮影し、コメントを付け発表する「小諸日記」を始め、現在まで毎日更新を続けている。1994年、写真集『昆虫の擬態』(平凡社)で日本写真協会賞を受賞。子ども向けの書籍を中心に150冊以上の著作がある。日本自然科学写真協会会長。小中学生のための生きものの写真コンテスト「生きもの写真リトルリーグ」実行委員長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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