商品詳細中央と地方、格差社会、転落する男と女――時代を超えて清張ミステリは読み継がれる。昭和文化や都市論、映画に造詣の深い評論家が、「東京」「昭和」「映画と小説」「旅」など、さまざまな切り口から不世出の作家の魅力に迫る。これまでに書かれた清張にまつわる文章に書き下ろしを加えた決定版・松本清張ガイド。 「一億総中産階級と言われた一九八〇年代のバブル経済期に誰が、その先に格差社会が来ると想像しただろう。しかし、いま、松本清張の初期の作品を読むと、日本の社会は、いまもむかしもそれほど変わっていないのではないかと思ってしまう」(本書より)
著者情報川本三郎[カワモトサブロウ]
1944年東京生まれ。評論家。著書に『大正幻影』(サントリー学芸賞受賞)、『荷風と東京』(読売文学賞受賞)、『林芙美子の昭和』(毎日出版文化賞、桑原武夫学芸賞受賞)、『小説を、映画を、鉄道が走る』(交通図書賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)