商品詳細
非正規雇用で所得が低い階級「アンダークラス」は現在1200万人。
その多くを占めるのが氷河期世代だ。
もはや自助努力では這い上がれない「時代の犠牲者」を救えるか?
日本の階級構造研究の第一人者が警告する驚愕の未来。
本書では、アンダークラスに属する者のうち、
氷河期世代(1994年から2007年に高校、大学を卒業した者)を中心に、
彼らの誕生から現在までの軌跡をたどる。
氷河期世代がひとつ前の世代とはきわめて異質であること、
そして学校を卒業した時点で正規雇用の職に
つくことができなかった人々は、後々にまで深刻な影響を
受け続けることを明らかにする。
さらに、格差の構造が近未来においてどのような深刻な問題を生み出すのか、
こうした問題が生じるのを避けるためには何が必要かについて考える。
深刻な問題が生み出されるのを避けるためには、政治を変えねばならない。
したがって最大の問題は、どうすれば政治を変えられるかである。
★アンダークラス:労働者階級が正規と非正規に分裂して出現した下層階級のこと。労働者階級の一部ではあるが、労働者階級としての基本的要件すら欠いているために、極端に貧困で、多くの困難を抱えている。
序章 2030年に日本で起こること
第1章 氷河期世代の軌跡
第2章 3つの氷河期世代と幻の第三次ベビーブーム
第3章 「格差世代」としての氷河期世代
第4章 氷河期世代は政治を変えられるか
終章 日本の前にある2つの道
著者情報
橋本健二[ハシモトケンジ]
1959年、石川県生まれ。東京大学教育学部卒業。東京大学大学院博士課程修了。静岡大学教員などを経て、早稲田大学人間科学学術院教授。専門は社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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