我らがパラダイス

林真理子

毎日新聞出版

発売:2017/03/31

発行形態:書籍

ファイル:EPUBリフロー形式/2.1MB

ポイント:18pt

¥1,980( 本体 ¥1,800 )

商品詳細

細川邦子(48)は兄・三樹男(53)に憤っている。父・滋(82)の面倒をみるというから、兄夫婦に実家を明け渡したのに、父のぼけがはじまった途端、兄嫁・登喜子(56)が家出をしたというのだ。嫁にガツンと言えない頼りない兄に父を任せるわけにいかない……期せずして、邦子の介護の日々が始まった。
田代朝子(54)は看護師の仕事を辞し、寝たきりの母・チヅ(78)の介護中。そこに、リストラされた弟・慎一(53)が転がり込んできた。職探しもしない弟のために家計は逼迫、朝子は広尾にある高級介護付きマンション「セブンスター・タウン」で働きはじめる。
丹羽さつき(52)はセブンスター・タウンの従業員。80間近の父・貢と、母・ヨシ子はともに元気で、周囲にうらやましがられるほどだったが、父にがんが見つかり、闘病むなしく死去。母の老いもにわかに進み、さつきの平穏な日々は終わりを告げた……。
坂道を転げ落ちるように悪化する父の認知症。より時給のいいパートを探し、セブンスター・タウンで働きはじめた邦子が目にしたのは、入居費8000万円をやすやすと支払い、ホテル並みの施設で悠々と暮らす豊かな老人たち。母を手頃な施設に入れることに決めた朝子も、老いた母と困窮していくさつきも、自らの状況と、セブンスター・タウンの住人たちとの「格差」に愕然とする。いつしか3人は力を合わせ、親を空き部屋に住まわせたり、ぼけた入居者と自分の親をすりかえたり、それぞれの危機を乗り越えるため、一世一代の「計画」を企てる!
はたして「貧者の逆転劇」の結末は?

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著者情報

林真理子[ハヤシマリコ]
昭和29年(1954)、山梨県に生まれる。昭和51年(1976)、日本大学芸術学部文芸学科を卒業。コピーライターを経て、昭和57年(1982)、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を出版。昭和59年(1984)、処女小説『星影のステラ』が直木賞候補に選出されたことを機に、執筆業に専念。昭和60年(1985)、『最終便に間に合えば』『京都まで』により第94回直木賞を受賞。平成7年(1995)、『白蓮れんれん』により第8回柴田錬三郎賞を受賞。平成10年(1998)、『みんなの秘密』により第32回吉川英治文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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