商品詳細
口のきけない青年は、入り組んだ海岸線に沿って、ただバスを走らせ続けることしかできなかった。まるで、世界を縫い合わせるかのように――。芥川賞候補となった表題作と、自身が人魚であると信じる老婆の物語「人魚の唄」を収録。寂れた漁村が特異な輝きを帯びる、神話的な二篇。三島賞受賞作家、渾身の野心作。
著者情報
小野正嗣[オノマサツグ]
1970年大分県生まれ。作家、仏語文学研究者。2001年「水に埋もれる墓」で朝日新人文学賞、2002年「にぎやかな湾に背負われた船」で三島由紀夫賞を受賞。パリ第8大学で博士号を取得。明治学院大学文学部専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
この著者の他の商品・シリーズ
n新訳ベケット戯曲全集4 エレウテリア
あわいに開かれて
アイデンティティが人を殺す
歓待する文学
踏み跡にたたずんで
文学
ファミリー・ライフ
九年前の祈り
にぎやかな湾に背負われた船
獅子渡り鼻