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恵美押勝が討伐されてから一年近くが過ぎた天平神護元年(七六五)――。淳仁天皇を廃した孝謙上皇が帝位に返り咲き、再び内裏に訪れたかに見える平穏。その裏には、女帝を誑かし、陰で政治を操る怪僧・弓削道鏡の存在があった。異分子を巧妙な罠に嵌め、次々に排除していく道鏡。その毒牙が嶋足の最愛の婚約者・益女にも迫る! 道鏡の専横に危機感を募らせた嶋足と天鈴は、密かに「打倒道鏡」を誓い合うのだが……。彼らの目論見とは裏腹に、道鏡と女帝の蜜月関係は続き、その権勢は揺ぎないものになっていく。黄金眠る陸奥に食指を伸ばし、帝位さえ脅かし始める飽くなき道鏡の欲望、その阻止を図る嶋足、天鈴らの奇計妙策の数々……。朝廷への憧憬と疑心暗鬼の念に揺れる蝦夷たちは一枚岩となることができるのか? 暗雲漂う平城の都と陸奥を舞台に、蝦夷の存亡と誇りを懸けた新たなる戦いの火蓋が切って落とされた。シリーズ第三弾、待望の電子化!
著者情報
高橋克彦[タカハシカツヒコ]
昭和22年(1947)、岩手県生まれ。早稲田大学卒。昭和58年、『写楽殺人事件』で江戸川乱歩賞を受賞し、文壇デビュー。昭和61年に『総門谷』で吉川英治文学新人賞、昭和62年に『北斎殺人事件』で日本推理作家協会賞、平成4年に『緋い記憶』で直木賞、平成12年に『火怨』で吉川英治文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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