内容説明
真に、彼や天下の奇才。再びかくの如き人を見ることはあるまい。諸葛亮に敗北し続ける曹魏は、閑居していた司馬懿を呼び戻す。諸葛亮と司馬懿、二人の天才による対決がいよいよ始まった。勇将・姜維を得るも、趙雲や関羽の遺児らを亡くし、期待されていた馬謖は街亭で痛恨の敗北を喫するなど、蜀漢は人材不足に悩んでいた。だが諸葛亮は、三年の内政で国を建て直し、忠純と神算鬼謀の限りを尽くして、秋風の五丈原における最期の決戦に挑む――。宿命と永訣の最終巻。(解説・渡邉義浩)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
chantal(シャンタール)
93
「泣いて馬謖を切る」「死せる孔明生ける仲達を走らす」最終巻は孔明と仲達のせめぎ合い。しかし趙雲までいなくなってしまった後はやはり張り合いがなくなってしまった気がする。三国志を読んで「この地に行ってみたい!」と子供心に思った事がきっかけで中国に憧れ、中国語を学び、実現した中国生活。劉備が、曹操が、孔明が、孫権が、三国志の英雄たちが駆け巡った大地、見上げた山脈、漕ぎ渡った大河へ私も実際立つ事が出来た喜び。こんなにも多くの人々に長年愛され続ける一大歴史絵巻。その歴史のほんの一部にでも触れる事が出来て幸せだった。2021/10/01
香取奈保佐
60
玄徳の遺志をつぎ、たびたび天下をのぞんだ孔明。それはまさに、一縷の望みだった。彼は志半ばで倒れたが、死んでなお敵を防いだ知略のすさまじさは歴史に刻まれた■序盤の感想を「名優そろい踏み」とした。まさに三国志の魅力は、多士済々、さまざまな型をもった英雄たちの群像にある。誰もが大志を胸に刻み、そして弱さもまた魅力だった。その中で最も「平凡な勤勉さ」が光った孔明が終盤の主人公であることも、興味深い■中国史に暗かった分、ハラハラしながら楽しめた。今度読むときは、一人ひとりの英傑をもっとつぶさに味わいたい。2019/05/06
ちび\\\\٩( 'ω' )و ////
55
諸葛亮・司馬懿、街亭で激突。馬謖、孔明の命に 背き蜀漢は痛恨の大敗北。泣いて馬謖を斬る。そして孫権は皇帝を名乗り、中国大陸に史上初の三人の皇帝が出現する。孔明、四年の時に五度の北伐で凱歌を上げるも、疑いの急報により撤退。嗚呼。知略で仲達に勝れど天命には逆らえじ。そして三年の内政で国を立て直し六度目の北伐。しかしそれが彼の最終決戦の場となった、、、。嗚呼。知略の限りを尽くし、蜀漢の再興を夢見た稀代の名軍師、諸葛孔明陣中で歿す。巨星落つ。時節は秋風。場所は五丈原。悲願と秋風と天命の最終巻。2017/06/26
オーウェン
49
遂に三国志も最終巻。 三国を戦った英雄はほとんど倒れ、残されていた趙雲や関羽と張飛の子孫なども息絶える。 残された孔明と司馬懿は天才的な頭脳を駆使して戦いを続けていく。 国のかじ取りをまかされた公明の手腕たるや。 蜀がいかに長生きしたことを鮮明に記すあとがきを見ても、やはり三国志というのは孔明在りきというのがよくわかる作品だった。2023/10/31
ケイ
41
最後はわかっていても、やはり残念だ。孔明は、正直で実直、質素な人物で人を用いるに於いてほとんど間違えることはなかったが、玄徳のよすな人をひきつける徳がなかったのだろう。何でも一人でしてしまえば、周りが育たない。姜維のような優れれた若者を得ても、玄徳時代の最後の英雄、趙雲亡き後は将軍というべき人材に事欠いてしまっては、司馬懿には負けずとも勝てないだろう。中国は本当に治め続けていくには大きいのだ。さて、今後は吉川氏の他作品を読もうか、それとも他作者による三国志を読もうか…。2013/10/30
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