陰の戦争 アメリカ・ロシア・中国のサイバー戦略

著者名：エリザベス・ヴァン・ウィー・デイヴィス【著】/川村幸城【訳】

中央公論新社（2025/06発売）

• ISBN：9784120055690

内容説明

サイバー戦争は既に始まっている！戦時と平時の境界が消滅、国家の中枢機能やインフラを破壊！三大国の思惑と戦略思想を比較分析する

第１章　陰の戦い　
第２章　アメリカのサイバー戦
第３章　ロシアのサイバー戦
第４章　中国のサイバー戦
第５章　サイバー戦の政策

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[Masayuki Shimura]

【サイバー戦政策の真のアートはその繊細さと優美さにある】（文中より引用）・・・・・サイバー戦に対する３か国の捉え方が、サイバー空間に対するそれぞれの認識から派生して大きく異なることがよくわかりました。と同時に、３か国が抱える認識の共通点を炙り出し、国際的な規範として位置付けることはできないかと探る点に、著者の知的誠実さを垣間見た思いでした。

2023/06/29

[yukitora]

サイバー空間を戦場とした見えない戦争が平時から継続しており、筆者はこれを「影の戦争」と表現している。これは米国、ロシア、中国が積極的に主導していることから、本書ではこれら３ヵ国のサイバー戦略を分析・紹介している。 米国はこの戦いの創始者として、ロシアは伝統的な偽情報を扱う戦術と教会の教えに根付く戦争をじさない考え方の調和、中国は歴史的な教えである「戦わずして勝つ」という考え方とサイバー攻撃の融合、各国それぞれ背景や戦略、成長の課程が違いながらも、サイバー主権を目指した終わらない戦いが続いてゆく。

2022/11/30