内容説明
北条本家の騒動を通じて、朱音の“好き”は揺らがなかった。
しかし、陽鞠や糸青に比べて、強制結婚という有利な立場に甘えていることに朱音は悩む。
友人のため、大好きな才人の幸せのため、朱音が身を切るような思いで出した結論は――離婚だった。
才人が止める間もなく、朱音は家を飛び出して別々の生活を始める。
一方、才人は悠々自適に過ごしていたのだが、ふとした時に朱音と過ごしていた日常が頭をよぎる。
いつの間にか朱音がいることが当たり前に、そして欠かせない存在となっていた。
「俺は……朱音のことが……好きなのか？」
もう二人に残された時間は少ない――のかもしれない。高校生夫婦ラブコメ、激動の第８弾！【電子限定！書き下ろし特典つき】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
佐治駿河
36
序盤から朱音の離婚届から始まる第8巻です。最終的には元鞘に戻る展開となりますがね。朱音がクッソめんどくさい女と思いつつ読み進めていますが、嫌いが好きへ変化していく二人の関係は王道ラブコメと言える展開で嫌いではありません。朱音のツンが多めキャラを令和の読者がどの程度受け入れてくれるかがこの作品の分水嶺ですね。昭和の私には古き良き時代のヒロインを彷彿とさせるキャラであり、作品を盛り上げて楽しませてくれます。さあ、残り２巻ですのでラストスパートでしょうかね？2025/09/25
凜音
13
読了 ちょっと素直になってちょっとすり合わせすればサッと解決するのにな… 本当にこの2人は… 第三者からすればお互い好きってのは分かるものだけれども、 2人とも素直になれないし、臆病だしですれ違いばかり。いい加減にしなさいと正座させて一手一手詰めたいくらいに焦れったい。 だからこそ2人の関係を進めるには周りが手助けしてしまうんだろうな… これ2人のこと好きだったら、 サポートしてあげないと誰も幸せにならないようになってる気がしてきた… そろそろクライマックスなので最後まで見守りますか…2023/12/11
真白優樹
11
才人が自身の中に生まれた恋心を知ろうとする中、麗子の言葉に悩んだ朱音が離婚を切り出す今巻。―――最早最初に戻れはしない、ならばその思いに正直に。 結ばれる前のきっと最後の大波乱、朱音がリセットしようとする大悪手をぶちかましてしまう巻であり、初期化できぬ思いに向き合い、才人が答えを出していく、確かな成長も垣間見える巻である。やっと本気で言えた己の想い。その先に問いかけられるのは思いの本質。果たして最後、答え合わせの先に待っている未来とは。二人が本当に結ばれるのはきっともうすぐ。 次巻も勿論楽しみである。2025/01/04
みやしん
7
明記されていないけれどおそらく完結巻(として話を進めさせてもらいます)。アニメ化とかバンバンされても今日び打ち切り・中断・放置な作品が腐る程ある中、ここまで辿り着けた本作はそこだけでも称賛されるべき。夫君の石頭さは目に余るが、妻のツンも負けてはいない。二人はさながら西部劇のタンブルウィードのように地面をのたくっていたが、そこを見事に誘導するカウボーイ(妹)の手腕があってこそ。2024/01/15
マルしぇちゃん
7
やっと、ついにここまで来たか…… 長かった。朱音が自分の気持ちに気づいてから3巻 またこの作品もMF文庫J的正統派の流れを感じるのだなあ ラブコメの本領は両片思いになってからだと思うので今後も期待。2023/11/29
