内容説明
単身赴任中の父と3か月を過ごすため、高校生の瀬里琉唯(るい)は母・妹とともにウクライナに来た。初日の夜から両親は口論を始め、琉唯は見知らぬ国で不安を抱えていた。キエフ郊外の町にある外国人学校にも慣れてきたころロシアによる侵攻が近いとのニュースが流れ、一家は慌ただしく帰国の準備を始める。しかし新型コロナウイルスの影響で一家は自宅から出ることができない。帰国の方法を探るものの情報が足りず、遠くから響く爆撃の音に不安と緊張が高まる。一瞬にして戦場と化したブチャの町で、琉唯は戦争の実態を目の当たりにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
H
5
まさにタイトルそのままの内容。本当にそこにいたのかと思ってしまうくらいのリアルさ。日本でだってこういうことが起こり得るということくらいは想像出来てもいいと思うけどね。2022/08/04
tawasimusi
2
このタイトルで一見さんが購入することはないでしょうね。でも松岡圭祐好きのわたしは即買い。対岸の火事。今もその感覚は変わらないが、読んでよかった。まさに、ウクライナとロシアはバチバチやってる。戦争だ。先日、千里眼のトランス・オブ・ウォーを読んだのもあって、侵略側の人間がどうゆう状態なのかも想像できる。人が殺される描写はマイルドに描かれていたが琉唯の逃走物語では決してなく、琉唯の視点で語られた事実。日本人だけ助かるのはバランスが悪いのでその辺はフィクションだよなー、しかしコロナ禍もうまく描写してるのはうまいな2022/08/11
あき
1
発売前からノンフィクションみたいなフィクション小説と書かれていて気になり手に取る。思った通り手に取ったら一気読み。 まるで自分が当事者になったかの様な旅立ちからのノンフィクション感と、2022年に読むからこその臨場感。 息もつかせぬ緊迫感が凄かったです。途中泣きました。2022/08/07