内容説明
「ドミナン事件」から5年。森奈緒、片山希莉、市原琴音は自立し新生活を始めていた。ある日、希莉の書いた小説が、若手人気女優・真瀬環菜名義で発表されることになる。不服ながらも抗えない希莉。さらに小説が発表されるや、作中の事件をなぞるように「事件」が発生してしまう。偶然とは思えないが、誰が何のために模倣したのかは見当もつかない。真相に近づこうとしたとき、ふたたび逃れられない悲劇が彼女たちに忍び寄る……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
287
誉田 哲也は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、「ボーダレス」の続編、著者版チャールズ・エンジェル、もっとテンポが良くアクションもあったら好かったんですが・・・ https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334914417 2022/02/25
旅するランナー
231
ガールズトーク+ミステリー。 やっほー、とっても楽しくて、ちょっぴり怖い。 50歳超えのおっさん小説家がこんなの書けるの、マジッすか。 それこそがミステリー。 2023/06/02
美紀ちゃん
165
「ボーダレス」の続編。 「ボーダレス」に出てきた女の子たちのその後の様子がわかる。みんな成長していて嬉しい。 スピード感があるミステリー。 家族の定義について考えさせられる。 「家族だってことと、家族でいるってこと、家族になるってことは、少しず つ意味が違う」 家族はお互いが思い合って、尊重し合って、そういう努力があって、初めて維持できるもの。 始まりは他人、通じ合えるは幻想、努力して維持できる。 なるほどと思った。 ストロベリーナイトの和田さんが登場して嬉しくなる。 読後感は爽快。2022/05/12
イアン
160
★★★★★★☆☆☆☆『ボーダレス』から5年後を描いた誉田哲也の長編。芸能事務所に籍を置く希莉が過去に執筆し、同じ事務所の看板女優の名義で配信されたサスペンス小説。その猟奇的な内容をなぞるように、猫の惨殺死体が相次いで発見され…。やがて日本中を震撼させる事件の真相とは。失踪した人物を追う場面では、蓋然性の低い推理が立て続けに的中するなどご都合主義的な面もあるが、ある人物が家族の在り方を諭す場面にはハッとさせられる。和田元捜査一課長繋がりで、『硝子の太陽』のような姫川シリーズとのクロスオーバーにも期待したい。2023/12/08
雅
148
前作のボーダレスを全然覚えていなかった。でも十分楽しめた。視点が次々変わるので入り込みづらかったけど、家族や友人との距離感って大切だな2023/03/16