不村家奇譚―ある憑きもの一族の年代記―

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不村家奇譚―ある憑きもの一族の年代記―

  • 著者名:彩藤アザミ【著】
  • 価格 ¥2,200(本体¥2,000)
  • 新潮社(2021/11発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 600pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103380139

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内容説明

自らを水憑きと称する不村家。その繁栄の影には「一族に仇なすものを赦さない」とされる怪異・あわこさまが蠢いていた。異形の奉公人たち、狗神遣いの少女、生首で生き存える双子の姉妹――。昭和、平成、そして現代を貫く一族の悲劇は、やがて思いもよらぬ結末を迎え……。唯一無二の筆致で描く、戦慄のホラーミステリ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

138
どんどんひきこまれた、一冊。読み終えて、あぁ、こういうの好きだわと思った。異形の奉公人たちしかいない一族、不村家。年代記形式で綴られる一族の歴史は「さんざしの犬」の柔らかな語り口調からどんどんひきこまれた。そこかしこに醸し出される異様さはちょっとグロテスクで、でもどこか耽美な雰囲気が漂う感じが好き。ぴちっ…ぴしゃ…年代を追っていくに連れて明かされていく一族の謎、それぞれの悲劇もちょっとせつなさありで読み応えあり。ほんとうにこういう一族がいたのかもしれない…なんて、つい妄想してしまう読後感も好き。2022/03/05

ままこ

86
因縁と業がとにかく深すぎる“憑きもの筋“の年代記。奇形の者ばかりを集めている旧家、不村家には「あわこさま」と呼ばれる憑きものがいて…。各世代、不穏さを纏いながら耽美さもある。切ない想いが積み重なり交差していく。それぞれ内面に静かな激しさをを抱え持っている。「月の鼓動をしってるか」はこういうパターンもあるのかとゾクっとした。一見逃れたように見せかけて続いていく怖ろしさ。護りと呪いを感じさせる装丁。よく見るとあれが…。夏に相応しい和ホラー奇譚。2023/07/26

いたろう

74
東北地方の旧家、使用人は不具者ばかりで、巷では化け物屋敷と呼ばれる不村家には、何かが憑いている。この家に憑いているのは何なのか。何故、使用人は不具者ばかりなのか。不村家の使用人である不具者の両親から生まれた、健常者の菊太郎の視点で始まる物語は、同じく不村家の使用人の千宇、そして、不村家の一族の者へと視点、時代を変えながら、憑きもの一族の歴史を描き出す。「昭和少女探偵團」シリーズが、ライトなミステリで、このまま、こういう作風が続くのかと思ったが、やはり著者は、幻想・ホラー小説がいい。今後も、この路線を期待。2022/02/15

雪紫

70
憑き物筋の年代記・・・憑き物筋は三津田さんでいくつか読んでたけど、昭和がほとんどだったので、時が経てば解放・・・なんてことは、なかった。令和にまで続く血脈と罪の物語。読んでてぬめぬめしたものがまとわりつく。一部百合かな?と思うのは・・・多分気のせい。最後があれなのは、あれなんだろうな、絶対。2022/03/31

あっちゃん

63
とある憑き物筋の年代記!妖しさと不可解な出来事に翻弄されて迷いながら読了(笑)何世代も、になると頭の中で家系図や関係図を辿りながら、ちょっと苦戦!書いておいてくれればいいのに( ̄▽ ̄)2022/04/14

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