最後に「ありがとう」と言えたなら

個数:1
紙書籍版価格
¥1,485
  • 電子書籍
  • Reader

最後に「ありがとう」と言えたなら

  • 著者名:大森あきこ【著】
  • 価格 ¥1,485(本体¥1,350)
  • 新潮社(2021/11発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103542612

ファイル: /

内容説明

なくなった夫に頭をなでてほしいと願った妻。姉弟が覚えているお母さんのいいにおい。お気に入りの洋服を着て何度もだっこされた小さな“なきがら”――故人を棺へと移す納棺式に、ひとつとして同じものはない。生と死のはざまのごく限られた時間に、家族は絆を結び直していく。ベテラン納棺師が目頭を熱くした宝石のような実話集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

101
著者が父の死の際に感じた後悔が、納棺式で父の身体に触れることによって救われた気持ちになったことで納棺師になろうと決意し、その後体験した遺族の物語を書き記す。幼い子供の死、小さな子供を遺して逝く母親…は、とてもつらい。私の父の時にはお決まりの死装束だったが、時代も変わり母の時にはお気に入りのドレスをまとい食べたくとも食べられなかった好物をたくさん、これでもかというくらい入れた。さて、私の時には…家族は私のお気に入りの服を知っているのかな?自分で用意しておくかな。2022/01/21

ムーミン

30
納棺師という仕事ならではの気付き、視点から、自分自身の家族に対する向き合い方を見直す機会になりました。2023/01/13

mami

12
父の時も母の時も湯灌師さんが一切を行ってくれたので、納棺師さんとの違いは?と思って調べたら呼称に対する明確な線引きはないそう。この本は納棺師さんのエピソード集。そしてご自身のお父様に対する思いや後悔が込められている。大変なお仕事だと目の当たりにした時感じたけれど、読み終えて一層その思いが強くなる。こういう職業の方がいらっしゃるからこそ故人とのお別れがしっかり出来るんだよなと実感。2022/01/27

まりちゃん

8
図書館*何かの媒体紹介されていて読んだ本。号泣しながら読了。自身の父親の死をきっかけに、納棺師という仕事を選んだ筆者が沢山のご遺体や遺族とのエピソードを紡いだ一冊。人間の死亡率は100%、全員が必ず棺に入る。誰もが辿り着くのに、死って確かにタブーな会話だったりする。私は4人の身近な人を亡くしたが、葬儀の際に納棺師さんによる様々な処置はどのように行われていたのだろうか。これからは今まで以上に身近な人が彼岸に行ってしまうだろう。いつかは私も。棺は人生の宝箱。私の棺にはどんなものや思い出が入れられるのかなぁ。2022/03/17

かんちゃん

7
ここに書かれていることは、作者が体験してきた一部であり、書いていいことなんだろう。でもこの後ろには本当にたくさんの経験をされていて、とても文字に出来ないこともたくさんあったのだろう。だからこそ、ここに書かれていることの重さや大切さが自分の心にささる。人間は必ず死ぬということの当たり前さ。『memento mori』 シンプルだけど忘れてはいけないこと。2024/01/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18929265
  • ご注意事項