救国ゲーム

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救国ゲーム

  • 著者名:結城真一郎【著】
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 新潮社(2021/10発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 660pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103522331

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内容説明

“奇跡”の限界集落で発見された惨殺体。その背後には、狂気のテロリストによる壮絶な陰謀が隠されていた――。〈ドローン無差別攻撃〉のタイムリミットが迫るなか、集落の住人である陽菜子と〈死神〉の異名を持つエリート官僚・雨宮は、日本の存亡を賭けた不可能犯罪の謎に挑む。俊英が放つ、堂々たる本格ミステリ長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

146
高齢化と人口流出による地方崩壊という大きな社会問題に絡む殺人の謎解きかと思わせて、実は凝りすぎるほど凝った特殊設定ミステリに持っていくとは。ドローンによる殺人トリックは世界初かもしれないが、実際にドローンを使った経験のない者には詳しく説明されても理解困難だ。第二の特殊設定は複雑怪奇な動機で、ホームズでも絶対に推理不可能なものをと考えすぎたのではないか。しかも地方住民の大都市圏への強制移住要求とは政治テロに等しい話なのに、公安警察や情報機関の描写はない。現実の日本ではなく作者に都合のいい異世界かと錯覚する。2022/03/30

ちーたん

90
★★★☆☆過疎化問題に切り込んだ本格推理モノ。掻い摘んで話すと地方にお金落とすの不合理じゃね?みんな都市圏移住して地方なんて捨てようぜ!聞かないと出るとこでるよ!テロリスト《パトリシア》の主張はこんな感じ。そして実際テロリストと対立してた神楽零士の命が奪われ…◆物語は割と早い段階で犯人が特定される。その犯人の不可能犯罪をどう切り崩すかで展開され、ドローンが鍵を握るトリックはお見事!ただ文体が合わないのか、私のオツムが弱いせいかあまり頭に入ってこず💦…だけど結末だけはちゃっかり想像できてしまった…2022/02/19

さっこ

70
現代日本の抱える過疎化問題。消滅寸前の過疎集落を活気ある集落へと変貌させ、一躍時代の寵児となった男性が殺された。裏に秘められた日本の分断と命の選択。最初はとても面白く読みました。途中から犯行の可能性など推理の描写がとても長く感じて少し苦痛になってしまった。作品の賢さに、自分が付いていけなかった。2022/09/14

オーウェン

65
政府が示した案に明確に反対し、限界集落を復興させたスターの神楽零次が首なし死体として殺された。 集落には11人の住民がおり、犯人を見つけるため官僚の雨宮は事件の経緯を追う。 現在の日本でもある地方のドーナツ化や、上級国民などを意欲的に盛り込んだミステリ。 中盤ぐらいで犯人はほぼ間違いないと結論付けられるが、そこに至るまでのアリバイトリック。 そして犯人の真の目的。 単なるおまけのような箇所が実は伏線だったと気付かせる周到さ。 ただ癖のあるキャラが多いので、雨宮とのやり取りは読み辛い部分が多かった。2022/01/28

シャコタンブルー

62
登場人物に天才が多い。多すぎる(笑)。名探偵コナンのように天才は一人で十分のような気もする。こう何人も凄い人が登場すると東大卒の晴山でさえ木偶の坊に思えてしまう。高校時代の雨宮が電車内で披露した推理には驚嘆した。まさしく天才だ、ホームズを彷彿させた。官僚にしておくのは惜しい才能だ(笑)。ドローン駆使した複雑怪奇な犯罪。その難題を雨宮がリモートによって解決して様は現代的だが何か寂しい。事件は現場で起きている。現場で犯人と対決して心理的に追い込んで欲しかった。犯人の動機も今ひとつ説得力に欠けていた気がする。2021/12/29

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